numaota 445+

たまにしか更新しません。主に宝塚ネタ(さきちゃんか古い話が多い)

ヴェネチアの紋章 雪組全国ツアー

待ちに待ったプレお披露目公演「ヴェネチアの紋章/ル・ポァゾン again」を観に行きました。

ヴェネチア」は30年ぶりの再演と聞き、初演の大浦みずき・ひびき美都サヨナラ公演を観た身としては懐かしい気持ちになりました。

でもスカステでさきちゃんも言ってたように、曲が曲調もまるっきり変わってて、この時点でもう、新作を観ている気分でした。

さきちゃんのアルヴィーゼ、ロングのちょっとウェーブのかかった黒髪にキリッとしたメイクが似合ってて、どの衣装もカッコいい!スタイルの良さが引き立っていました。

トルコでは成功者として認められているけど、やはりヴェネチアは出自がものを言う世界、愛する人にふさわしい紋章を手に入れるためなら他国の軍を率いて戦うことも辞さない、そんな強さもありながら、

愛するリヴィアとの場面は片時も離れたくないという熱々ぶり。何度キスしたんだろう…というくらいしていましたね。

リヴィアはプロローグの登場シーンから美しく、失礼ながら(きわちゃんってこんなに綺麗だったっけ)と思ったくらいでした。ドレスでの動きがとても美しい。滑るように動いて上半身がぶれないことにも感心しました。

夫であるプリウリさんと一緒の時の氷のような美しさから、アルヴィーゼと踊るモレッカの、炎のような熱いダンスまでで、すでにリヴィアという人をあらわしてたように思います。

マルコのあやなくんは、初の2番手ポジというところが、初演の安寿ミラさんを彷彿とさせました。ヤンさんもあの時が最初で最後の2番手だったのでした。

親友のために奔走しながらも、自分の本来の仕事(犯罪捜査)もやってるところが、仕事のできる男という感じでした。友情にも厚い。

オリンピアの夢白ちゃんは、華やかで色気があり、謎めいていました。どうしても昔の雪組トップ娘役の白羽ゆりちゃんと顔が似てるな〜と思ってしまって、つい重ねて見てしまいます。

アルヴィーゼのお父さんのまなはるくん、息子への思いはあれど、結局ヴェネチアを選ばざるを得ないという苦渋の決断をするところが良かったです。「出さない」ではなく「出せない」なんですよね。

あとははぐれ鳥やゼン大使や…みんなそれぞれ良かったですが、特にカシムの一禾くんが目立ってて良かったです。押しの強いヴェロニカを初演では森奈みはるちゃんが演ってて、ラスト近くで泣きながら舞台を横切るというのがあったのですが、あれは次期トップ娘役だったからなのでしょうね。

紋章をと強く願うアルヴィーゼの思いも最初はうまく進んだものの、だんだん情勢が変わってどこからも援軍が得られず、負けると分かっているながら打って出るところが何とも切なかったです。絶望したんでしょうかね。

ヴェネチアに帰る途中の船のリヴィアはショックからか、半ば気がふれてしまったように感じました。

貴族にこだわらず、普通に貿易商夫妻として暮らすということはできなかったんですかね。貴族にあらずんば人にあらず、という時代なんですかね。

ラストの忘れ形見の話は初演には無かったように思います。最後は街中をアルヴィーゼとリヴィアにそっくりな若者が手を取り合って駆け抜けていくのをマルコが見るという感じだったような。

ラストの白い衣装の二人は幸せそうで救われました。

今月号の歌劇に当時のヴェネチアとトルコとオーストリアとスペインの関係についての解説が出ていたので、きちんと読みたいと思います。

長くなったので、本日はここまで。